2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『日本沈没』(1973)

●橋本忍の脚本作品には素晴らしいものが多いが、同時に激しくどうしょうもないと思われるものもポツポツと出ている。何故に名匠と言われ、映画と脚本の在り方、作り方を誰よりも理解したと思われる橋本忍が、時として妙な作品を世に送り出すのか? 人間であ…

『日本沈没』1973年の大ヒット作だが、今見ると疑問符だらけ。

『八甲田山』

●「天は我々を見放した」、未だにTVCMか何かで流れていたこのセリフは印象的で頭に残っている。2006年5月に一度DVDで見ていたのだが、その時はなぜか感想を文字にすることができなかった。●邦画の名作だ、八甲田山での大量遭難の事が描かれてい…

『八甲田山』現在の映画界ではこれほどの映画は作れないだろう。

『ヴァイブレータ』

●なんだろう、絵のテイスト、雰囲気、話しのもって行き方・・・・どうも安っぽかった時代のロマンポルノの雰囲気を感じる。●主役である大森南朋が冗舌とも言えるほどトラック運転手、長距離トラックの世界を口で喋って説明している。このトラックの世界のこ…

『ヴァイブレータ』んーホントに日活ロマンポルノ。

『人のセックスを笑うな』

●結局、最初から最後まで乳くりあっている映画? ああ、こういう年上の女性はいるよな、歳下を罪の意識もなく翻弄したがって、セックスにも、夫がいることにも同じく罪の意識はない。ただそうしたいのという女性の欲求を悪魔の子供のように充たそうとする女…

『人のセックスを笑うな』実に詰まらない。溜息の出る映画だ。

『八月の濡れた砂』 (1971)

●当時としてはこのような映像が衝撃的だったのだろうか? 暴力、強姦、セックス、夏の海、ヨット・・・如何にもステレオタイブな組み合わせである。時代背景からこういった多少どぎつく、今まではあまり表立って描かれなかった事を映画として観客に見せれば…

『八月の濡れた砂』今となっては、評価のしようの無い作品

《小泉堯史監督の講演》NHK文化センター青山 13:00-15:00  

●作品は人を映すともいうが、まるで自分の作品そのもののように、静かで、温かく、しかし強いものを持っている人である。●こういった講演会形式は初めてだということで、多少緊張しておられるようであったが、これまで監督をしてきた4作品のこと、黒澤組で…

『博士の愛した数式』 

●小泉監督の作品の特徴を揚げるとすれば、大きく揺さぶらず、淡々と、だけど、しっかりと、ゆっくりと心を徐々に満たしていく緩やかだけれどしっかりと伝わってくる感動ということであろう。●小泉監督の作品ではこの『博士の愛した数式』だけが未見だった。…

『博士の愛した数式』これも小泉監督流の良心的な作品。

『明日への遺言』

●冒頭の白黒の戦争映像をみただけで・・・涙が滲んできた。まだ映画が始まる前だというのに。こんな事が実際に、この日本で、自分たちの知らない、生まれる前の時代に本当に行われていたのだと思うだけで、悲しく、背筋が冷たくなるものを感じた。●この『明…

『明日への遺言』知らず知らずに滲み出る涙。

『船を降りたら彼女の島』

●『がんばっていきましょい』の磯村一路監督作品。2002年の作品であるが、長い間これも見よう見ようと思って見れなかった一作。●磯村監督と撮影の長田勇一の組みあわせは『がんばっていきましょい』であの水の美しさ、夕日の栄える瀬戸内海の美しさを見…

『船を降りたら彼女の島』音楽が昇華させる映像とはこれだ

『幻の湖』

●往年の邦画の名作と呼ばれるものを、時間を作って見ている。タイトルは知っているが未見のものは相当多い。考えれば子供の頃は邦画と言ってもゴジラやガメラなどの怪獣物か角川映画の巨大宣伝でいやがおうにも注目させられた野生の証明だとか、横溝正史シリ…

『幻の湖』 名脚本家 橋本忍がなぜこの迷走をしたか