『第32回 2008 日本アカデミー賞』

●12月18日(木)に『第32回 2008 日本アカデミー賞』のノミネート作品が発表された。

●優秀作品賞は『おくりびと』『母べえ』『クライマーズ・ハイ』『ザ・マジックアワー』『容疑者Xの献身』の4作品。その他監督賞、脚本賞など主要な部門はこの4作品に『パコと魔法の絵本』『崖の上のポニョ』『私は貝になりたい』で殆どが占められている。

●相も変わらずテレビ局のバックアップした作品がズラリだが、これはもうあれこれ言ってもやむなしか。

●それにしても『クライマーズ・ハイ』や『マジック・アワー』などが優秀作品賞ノミネートというのは勘弁してほしいと思う。まさかこの二つが最優秀作品賞に選ばれるなんてことは無いと思うが、もしそうなったら日本アカデミー賞もおしまいと思うだろう。

●今年の邦画では『歩いても 歩いても』が自分としてのナンバー1であるが、樹木 希林が助演女優賞にノミネートされているだけで他は何も無し。いやはやこれはどうしたものか、残念極まりなし。

●今回の日本アカデミー賞では『明日への遺言』は他の作品よりも優秀作品賞とすべき一作であるはずだ。『闇の子供たち』『実録 連合赤軍 浅間山荘への道程』も扱っているテーマが重く、やっかいな部分があるとしても、日本アカデミー賞でなんらかの取り上げ方をするべき作品ではないかと思う。『西の魔女が死んだ』がどこにもノミネートされていないというのは悲しい。『アフタースクール』が脚本賞にノミネートされているのは非常に嬉しい。

●最終的にはどうなることか?
このノミネート作品から考えるならば
・最優秀作品賞:『おくりびと』まあこうなるのであろう? そうでなければ『母ベえ』
・最優秀監督賞:やはり『おくりびと』の滝田 洋二郎か『母ベえ』の山田 洋次であろう。
・最優秀脚本賞:これは『アフタースクール』内田 けんじに取ってもらいたい。
・最優秀主演男優賞:本木 雅弘「おくりびと
・最優秀主演女優賞:吉永 小百合「母べえ」となるかな?
 でもこれじゃちょっと当たり前過ぎて詰まらないかも。
・最優秀助演男優賞:堤 真一「容疑者Xの献身」で決まり。
 本当は主演男優賞をやってもイイくらいの最高の演技だった。
・最優秀助演女優賞:樹木 希林「歩いても 歩いても」か余 貴美子「おくりびと」かな?
 
今年の超駄作と考えている『クライマーズ・ハイ』が軒並みどの賞にもノミネートされているけれど、かろうじて撮影賞を上げられるかもという程度だ。『クライマーズ・ハイ』があれこれ最優秀賞を受賞なんかしたら今年の日本アカデミー賞は目も当てられないものとなるだろう。

●今年のベスト10の邦画を自分でチョイスするならば
1位『歩いても 歩いても』
2位『明日への遺言
3位『母ベえ』
4位『パコと魔法の絵本
5位『おくりびと
6位『実録 連合赤軍 あさま山荘への道程』
7位『アフタースクール』
8位『闇の子供たち
9位『西の魔女が死んだ
10位『うた魂』・・・同率10位で『デトロイト・メタル・シティ
ということになるかな?

どれもこれも良い部分を持っているので最優秀作品賞も、監督賞もそれぞれの作品にあげたくなるなぁ。
あくまで私見だけどね。