『フジサワ中央も閉館となる』

●8月31日でフジサワ中央も閉館となる。60年の歴史に幕を閉じる。

●藤沢オデオンの閉館が2007年3月31日、あれから約3年半で遂に藤沢から映画館が無くなってしまうのか。

●小さい映画館だったけれど、藤沢オデオン無き後、洋画系も掛けてくれるようになって、お!っと思うような単館系を持ってきてくれたり、邦画の秀作を1,2ヶ月遅れだけど掛けてくれたり、そういう事をしてくれる小さな映画館って愛着が湧くし好きだった。

●でもやっぱり厳しかったんだろうなぁ。湘南の小さな街の小さな映画館で映画をみるよりも、横浜や平塚、茅ケ崎のシネコンで観る人のほうが多かったのだろう。

●辻堂の北口再開発で新しいショッピングセンターとシネコンが出来るらしい。え、そうなると東海道線沿線じゃ、辻堂、茅ケ崎、平塚とひと駅毎にシネコンが並ぶことになる。お互い競走して良いサービスとバリエーション豊かな作品を掛けてくれればいいけれど、隣り合う3駅にシネコンが並ぶってのもちょっと変な感じだ。ベッドタウン化し、まだまだ消費者人口が増えていきそうな場所は、ドンドン開発され街が新しくなっていく。既存の町は駅周辺に小規模商店、商業施設が密集し再開発は出来ない、手をかけられない。町自体が古くなっていき、駅周辺の商圏に集まる人が減少していく、それが自然の流れなのだろうけれど、ちょっと溜め息。

●古くなった町を周辺に持つ駅から映画館はなくなり、新しい場所にシネコンが出来ていく。自分だけの大きなホームシアターにいるような居心地のよい小さな小屋で映画を観ることが好きだった。距離的にはさほど変わりなくとも、シネコンにその味わいは無い。まあそんなものを欲しがっている人なんてほとんどいないのだろうけれど。

[:W300]

●昔のシネパトスを思い出させるような、地下のちょっとおんぼろな雰囲気すら好きだった。椅子なんがギーギー言ってたけどそれも懐かしい。
●映画館が無くなるときってなんだかとても寂しいのは何故だろう。映画館って映画そのもの以上に、そこで観たっていう思い出が心に染み込む場所なんだろう。

●劇場の人は「市内唯一の文化的財産を守りきれず、誠に申し訳ない」とうなだれている。とニュースに出ていた。そんなことはない、充分頑張ってもらいました。フジサワ中央、ありがとう、おつかれさまでした、そしてさようなら。きっと沢山の人が、遊行通りを歩く度に、ここに映画館があったんだなぁって思い出して懐かしむでしょう。


☆ふじさわポータルサイト:『さようなら、そしてありがとう「フジサワ中央」』
☆藤沢オデオン閉館:http://d.hatena.ne.jp/LACROIX/20070331
☆藤沢オデオンの面影も今はもう・・・:http://d.hatena.ne.jp/LACROIX/20090701