『藤沢オデオンの面影も今はもう・・・』

●久しぶりに藤沢駅北口を藤沢オデオン・キネマ88のあった通りまで歩いた。藤沢オデオンが閉館したのが2007年3月31日(記事)。あれからもう2年以上経つ。暫くはそのままだった建物も、一時外装工事などされていたが、今回前を通ったら建物全てが取り壊されていた。新しいマンションでも建つのだろう。もうここに通った思い出も過去。入り口にあった古い映写機、タイタニック号の階段を思わせるような一階の入り口。外壁に飾られた映画のアートワーク。もうそういったものも全て無くなった。何もかもが昔のままでいられるわけではないのだが、更地になったキネマ88のあった場所を見ると胸がキュンと締め付けられる。仕方ないとはいえ、本当に寂しいものだ・・・。思い出だけはいつまでも心のなかに残っているのだけれど。
●どこかヨーロッパを思わせるような趣のある映画館だった。壁面の映画のアートワークもレトロなかんじだった。



●最終日、南口オデオンの前では写真を撮る人がたくさんたむろしていた。



●キネマ88の前には71年間ありがとうの看板が立っていた。●南口オデオンの掲示板には閉館後の対応などが張り出されていた。



●一年くらい経ったある日、キネマ88の外壁のアートワークも剥がされていた・・・。

●71年間の営業・・・映画の華やかかりし頃からずっと71年間も・・・・もう無くなってしまったけれど、きっと自分の人生のなかではこの映画館が一番の映画館としてずっとずっと自分が71になっても心に残り続けるだろう。たぶん人にはそういう映画館、思い出の映画館というものが一つはあるんじゃないだろうか。映画はやっぱり人の心に大きく影響を及ぼす大切なメディアなのだ。