『人間失格』

・2009年太宰治生誕100年の年に公開された太宰の小説を原作にした映画「斜陽」「パンドラの匣」「ヴィヨンの妻」「人間失格」のうちの一本。あと観ていないのは「斜陽」だけか。

・どれもこれも、邦画バブルの最後の残り汁にしがみついてプロデューサーが太宰100周年に便乗すれば話題性もありますよとぶちかまして、いい加減に作ったようなものばかり。もうそういった引っかけでヒットを呼び込めるほど流石の日本の映画ファンも甘くはないということに全然気がついていないということ。

・役者はこんなにっていうくらい豪華。しかし話は超退屈。はい、だからどうしたの。それで、はぁ? 溜め息・・・の二時間超。

・美形男優、人気女優、有名女優、有名男優、アイドル・・・とそういうものを雁首揃えてつまらぬ台の上に乗っけて動かしているだけ。それを撮っているだけ。

太宰治という冠を拝借して豪華に金をかけて役者を揃えて、一本調子で全く詰まらない話に載せて撮影して繋いだだけ・・・と呆れて落胆。

・深い溜め息が出るほど退屈、苦痛の時間を浪費したという感じだ。

・それにしても太宰治生誕100年の記念映画はどれもこれも酷いものばかり。いや、これこそがあまねく邦画の現状といってもいいか。