『砂時計』(2008)

・あの頃の幼さ、愚かさ、ばからしさ、幼稚さ、照れ臭さ、恥ずかしさ、脆さ、弱さ、純粋さ、際どさ、そして懐かしさ、温かさ、甘酸っぱさ、悲しさ、そういうものがしっかりと染み込んでいる映画。

・とにもかくにも夏帆がものすごくイイ感じだ。中学生の少女時代の夏帆の姿が嫌になるくらい、恥ずかしくて目を思わずそむけてしまいたくなるくらい、昔のことを思い出して、あ・・・あ・・・と声を上げて悶絶してしまうほどにイイ感じだ。

・演技、表情もいい。この位の歳の若い娘のツンツンと尖った、だけどどうしていいかわからない危うげな、壊れそうな、やっかいな、面倒臭そうな、わがままな、近づくと面倒に巻き込まれそうな少女の匂い、体温、精神、性格・・・そういったこの時期にだけ、人生のこの年齢のときにだけある希有なものを実に見事に醸しだしている。今までみた夏帆の演技のなかでは最高といっていいかもしれない。

・こっちでチューして、あっちでチューしてってのは演出として、話の流れ、場面の繋ぎ方としてどうなのかとは思うが。

・島根に世界一のこんな大きな砂時計があるなんてこと知らなかった。
http://www.sandmuseum.jp/

・監督の佐藤信介ってこういう作品撮れるんだとちょっとびっくり。

・これは思った以上の秀作といっていい。

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