『父親たちの星条旗』 

硫黄島に掲げた星条旗の絵は嘘だった・・・・そんなことを堂々と語り、映画にすることができるのは、社会的に地位も名声も受けたクリント・イーストウッドだから出来たことかもしれない。

アメリカという国が自国のしてきたことを振り返り、指導者達の間違い、マスコミによって扇動された当時の間違いを徐々に自ら批判し始めたのは「地獄の黙示録」や「プラトーン」の頃からだ、だがその批判もそれほど強烈ではなく、やはり自分の国を批判するということには躊躇もあったのだろう、痛烈なものがハリウッドから出てくることはなかった。ハリウッド自体もそういう作品を製作しようとはしなかったからフィルターは強烈にかかっていたのかもしれない。

●それが、クリント・イーストウッドによってこれほど痛烈な自国批判がなされるとは・・・・驚きであり、称賛であり、そういうことが行われない日本の体質に落胆でもある。

●この映画は非常にヘビーだ。映像もリアル過ぎて怖い位だ。

●なかなかこの映画の事は書けないでいる。無理に書いてもしかたないが、内容の凄さに圧倒され、ちょっとやそっとで書きなぐるようなことは出来ない状態である。

●あらためてDVD等で再見した折りに、また書けるようなら書こう。時間が必要だ。

●それにしても・・・・こんな映画を作ったクリント・イーストウッドは・・・・凄い。頭の下がる思いである。