●自分の住んでいる町のすぐ隣の駅でこんな映画の撮影がされてるなんて知らなかった。
●知ってたらきっと撮影現場を見に行っただろうなぁ? 見てみたかったとも思う。でも殆どの撮影が真夜中だったみたいだし、偶然通りかかるということもなかったから撮影があったこと、なにも知らなかった・・・ちょっと後悔。
●去年の夏、2005年の夏、自分はなにしてたかなぁ??と考えた。 いつもと変わらぬ海辺の生活をしてたんだと思うけど。
この映画の中のシーンのように、国道134号を、鎌倉の裏道を、小さい踏み切りを、七里ヶ浜のセブンイレブン前を・・・バイクに乗って走っていたんだよなぁ。
●有る程度以上の期待を持って、公開二日目の日曜日に藤沢の映画館に観に行った。公開前の試写でYUIらが舞台挨拶しにきたらしいけれど、実は自分はこの映画を知るまでYUIというシンガーの名前もしらなかったから来るのは知っていたけれど行こうという気持ちにまでなれなかった。この映画の撮影場所である湘南の映画館、そして自分の住む町のすぐ近くの映画館にスタッフ、出演者、YUIまで来ていたのに! 映画を観終えた今、ちょっとじゃなく後悔。
●映画には久々にすっきりと感動した。なんていうかホントにピュアな映画だ。YUIも、塚本もまるで濁りがないというか、演技にいやらしさとか、汚れ、滲みが感じられない。二人ともベストな配役だ! YUIの同級生の女の子(通山愛里)が映画の中では他の出演者とちょっと違和感があるんだけれど、それはそれで却って二人を引き立てる感じになってるかもしれない。
●お父さん役の岸谷五郎も実にはまり役。北の国からとかリターナーで悪党役が最近のイメージで、今後もずっと悪役路線を走るかな?なんて思ってたんだけど、今回の純朴なお父さん役もまた立派!見直した!
●この映画、感動が徐々に高くなってきてるから。。。。好きなんだよね、こういう映画。自分の生活圏で撮影されたとても身近に感じられる映画というものあるけれど、なんだか胸にジーンと来るものが多い。
●自分としては珍しくパンフレットも買った、帰りにインビテーションブックも買った。めったに無いことだ。その位気に入った。
●バイクで藤沢から帰る途中、少し遠回りして七里ヶ浜の方を走ってきた。映画のシーンが撮影された場所を見てみたかったから。
●七里ガ浜の辺りを何度か行ったり来たりして映画の大事なシーンとなっている七里ヶ浜のバス停が有った場所で写真を撮った。映画のようなポカリの自販機も後ろのトタンの塀もないけれど、ここで二人が出会うとっても素敵な場所。ここから山あいの住宅を見上げて「どの家で撮影してたのかな」なんて思った。バス停から見上げる高台には主人公が窓の外を眺めていた家がある、なんだかどこの家も似た用なかんじでどれが撮影に使われた家かはわからなかったかれど、ここは映画の温度を感じられるようなそんな場所だった。(いつも通っているんだけど(^_^;))
●薫が告白をする踏切・・・ここもいつも鎌倉から藤沢に抜ける近道としてバイクで走っている場所。映画を観終えて走るとなんだか不思議なさわやかな気分だ。
●その後は鎌倉駅のYUIが演奏してた駅前の広場にも行った「ああ、ここなんだぁ」鎌倉駅はコッチ側に降りたことがなかったからこんな時計があるなんて知らなかった。なんにしても、グーンと良さがしみ込んでくる映画。ドーンという感動ではないけど、今年の夏のとってもイイ思い出の映画になるだろうなぁ。今年の夏も熱かったけどやっぱりこの134号を走り、潮風を感じて過ごす夏は最高なんだ。
●もう一度時間を見つけて見に行くと思う。
●こういう雰囲気のいい映画には会えるとうれしい。小泉監督はまだ20代。凄いねぇ。羨ましい。
2008/3/30 追記
●今、振り返って自分の書いたことを読み返してみると、殆ど批判も映画の中のことも書いておらず、よかったぁ・・・とそれだけ書いているんだなぁ。映画批評を書いている自分としてはかなり珍しい。何も映画の本編の事を書いていないなんて。それだけ感動したということか。実は二回目の鑑賞で小泉監督とタイヨウ兄弟が劇場に来るというイベントにも参加した。招待試写ではYUIもこの劇場に来ていたらしいし、なんで行かなかったのかなぁとまた後悔しきり。その頃YUIって知らなかったしね。なんにしても2006年の夏の非常にイイ思いでの映画だ。
こういう映画だと、好きだからもう何も書きたくなくなるのかも。