『シルバラード」(1985)

・日本公開時は最後の西部劇なんて宣伝されていたのを思い出す。

・それにしても今はあまり見ることのなくなった俳優がずらりと顔をならべている。どの俳優もそれなりに好きだったのだけれど。

ライトスタッフに出ていたスコット・グレン、ザ・フライジェフ・ゴールドブラム、ステラ役のリンダ・ハント、めちゃくちゃ若いケビン・コスナーグラン・ブルーロザンナ・アークエットプレデター2のダニー・グローバー、主役のケヴィン・クラインはあまり記憶に残っている作品がない。ジョン・クリーズは顔だけは今でも良く見る。それにしても今からすれば少し人気のない役者ばかりだが、当時としては随分と豪勢なキャスティング。

・憎しみを煽るだけ煽って、悪いやつらをドンとやっつける。じつに単純でよくある典型的類型的ストーリー。だが、今の映画のようになんとか驚かそう、びっくりさせようと無理にひねくり当てつけて突飛なストーリーを作るのではなく、こんな西部劇には水戸黄門的な決まり切ったストーリーもそれでいいのかもしれない。

・ただし、思いっきりスカッとするような気持ち良さは無い。悪党どもをやっつけても、よっしゃ!という気持ち良さはない。これはあまりに話の展開が標準的過ぎるということ。

・しっかりかっちり作ってあるのだから、あとは最後に思いっきり気持ち良くスカッとして拍手をしたくなるような要素が一つあればきっと名作と呼ばれていたかもしれない。