『スター・ウォーズ 世界の兵士たち大行進!』

●NHKBShiで7月にスター・ウォーズ・シリーズ一挙放送、関連番組も放送ということで、ちょっと前ならものすごい話題になりそうな番組企画なんだけれど、今三つ位注目度が低い。

●ハイビジョンでリマスターされたスター・ウォーズ全6作品を放送ということだが、スター・ウォーズ・シリーズは数年前に完結しているし、今発売されているDVDもかなりの高画質といっていい。いずれBDも発売されるのだろうけれど、今ハイビジョンで放送されるからどうしても観ておかなければという程のことでもない。一応録画してどれだけキレイか確認してみたいとは思うが、BDのボックスが発売になってから買えばいいかなと言う気もする。エピソード順に放送は世界初という謳い方だが、別になぁ、それにしたってDVDをエピソード順に観ていればさして新しいことでもないし。順番通りに放送するのが世界初だ!と言われても「そうなんですか?」という程度だ。

●SWサーガの放送よりも、今まで観ていなかった特別番組の方が興味ある。

●再放送第一弾として『スター・ウォーズ 世界の兵士たち大行進』を観たが、これって凄いは凄いことなんだけれど、とどのつまりはオタクの集まり? (何かを徹底的に好きだとか、こだわる人は皆オタクなんだろうけれど)昔、ときめきメモリアルだとか、今だと涼宮ハルヒだとかのイベントに熱中して集まる人と同じだなぁ。ときめきメモリアルで主人公を完璧に生きている人間のように思って、卒業式だとかイベントに集まってくる人を見て、不気味だぁと思ったものだけど、スター・ウォーズのイベントに集まる人も同じ並びかな? まだスター・ウォーズの方が集まっている人の顔触れがまともそうだし(一部そうでない人もいるけれど)、イベントとしての認知度だとかステータスは圧倒的に高いだろうけれど、それでもここまでの熱狂にはちょっと身を引いてしまう。

●世界中あちこちにこんな私設のファンクラブがあって、イベントとなれば世界中から馳せ参じてくるんだから、その情熱とかパワーは凄いとしか言い様が無いし、こうやって行進するために飛行機の旅費も宿泊費も衣装も自分持ちで世界中からファンが集まるんだから、スター・ウォーズの影響力が驚くほどに大きいということは分かるけれど・・・・傍から見ているとよくやるよなぁという気持になる。

●自分自身もスター・ウォーズ・ファンではあるが、なんだかそこまでしなくてもいいんじゃないの? と余計な気遣いしてしまう。だが、集まってくる人も凄いけれど、これだけの人を魅了し、動かし、このイベントに集結させる力をもったスター・ウォーズという一つの映画がなによりも一番に凄いのだろう。

●子供の頃、自分がおとぎ話の世界に自分が入り込んみ、冒険をするような夢を見ることがある。多分そんな体験を殆どの人は小さい頃している。スター・ウォーズは大人になっても入っていけるおとぎ話の世界なのかもしれない。スター・ウォーズに熱中する人は、スター・ウォーズという映画よりも、ジョージ・ルーカスが構築したスター・ウォーズというおとぎ話の世界に自分が入って行って楽しんでいるのかもしれない。

(普通こういう場合はカッコいいヒーローだとかヒロイン、またはそれを助ける人に憧れるものなのだが、スター・ウォーズでは帝国軍の一番下っ端の兵士であるストーム・トゥルーパーのコスプレをするというのがちょっと不思議な感じがするかな?)

●単純にそして極端に言えば「熱中する」とか「熱狂する」というのあ「好き」という感情が普通以上に高まったことで、誰かが誰かを好きなるとか、何かを好きになるという感情を他人があれこれ言っても仕方ない。人の心を集約する強いアイコンが登場すれば、人は他人にどう思われようが、そのアイコンに引き寄せられてしまう。それが過度ではなく映画だとかキャラクターである分には問題ない。それが間違った宗教だとか政治となるととんでもないけれど。

●すくなからぬ人々が熱狂するアイコンが、スター・ウォーズである分においては、なんの問題ないだろう。