『帰郷』(2004)

●子役の守山玲愛は上手。あまりこましゃくれているわけでなく、素直さと上手さの丁度中間のような位置にいるだろう。

●『ハッシュ』以降は全然知らなかった片岡礼子が出ている。この人は不思議なイメージ。そんなに美人というわけでもなく、スタイルがイイと言うわけでもないのに、強烈な光線を発している。ノスタルジックな部分もある。なにか顔に情欲を駆り立てる部分がある。そんなに美人でもないのに結構モテる女。なにかそそられ、ヤリたいと思わせる女。そういう女って必ず一人か二人は居た。なぜか結構モテてる不思議な女、そんな感じ。

●何気なく観たけど、話は詰まらなかった。母親の突然の再婚の話に田舎に戻ったら昔好きでヤッちゃった女と出会って、結局またヤッちゃう。そしてなぜかその女の子供を一日面倒見なきゃならない状況になる。

●女はちょいとした冗談であなたの子供かも? と思わせぶりなことを言う。男はなんだか責任を感じる。そして結婚してもいいかなと思う、だが、そこまではいかない。

●で、これはなんなんだろう? 田舎に帰省した男のある一日のびっくりした出来事? それだけじゃやっぱり話しにならない。

●むりやりあれこれ解釈を付けることはいつでもどこでもどんな作品にでも簡単にできるけれど、この作品が語りたかったこと、何も分からなかった。

●これじゃ、感動も衝撃も、何も生まれてこない・・・と思うのだけれど。

●作品に込められた監督の気持ちが何も見えなかった。

片岡礼子ブログ『日記帳』:http://blog.goo.ne.jp/kataokareiko/

『帰郷』HP:http://www.bitters.co.jp/kikyou/

監督:萩生田宏治インタビュー:http://intro.ne.jp/contents/2005/06/10_1159.html
脚本:萩生田宏治利重剛
35ミリ/1:1.66/カラー/82分