『ミニミニ大作戦』(2003)

原題:THE ITALIAN JOB

●痛快、小粋、豪華、強奪の仕掛けも大胆でありつつ巧い。脚本も抜けがない、しっかりしているが過剰な挿話、あざとい演出もない。

●「ミニミニ大作戦」という酷いタイトルに拒絶反応を起こして観ていなかったがなかなか楽しく、小憎たらしいイイ出来の映画だ。

●尋常ではとても考え付かない、有り得ないような、突飛な強奪アイディアだがそこがまたいい。痛快でもある。

●1969年の公開当時の邦題「ミニミニ大作戦」のリメイクだからといって、なにもこんな子供向けのミニカーゲームかと思うような変なタイトルまで踏襲する必要などなかった。イタリアン・ジョブでもいいし、犯罪サスペンス・アクション映画としてもっと粋なタイトルを付けていたら、作品のクオリティ、中味はいいのだからオーシャンズ11と同じかそれ以上の評価を受けて、もっとヒットしていたかもしれない。なにも30年前の邦題に頼る必要などなかったのだ。それが失敗の原因。配給、宣伝の思慮の無さ。昔と同じタイトルのほうが少しでも認知があるから有利だとでも考えたのだろう。

シャーリーズ・セロンは相変わらず美しい。

●マーク・ウォルバーグも演技に渋さが出ている。

エドワード・ノートンロバート・ダウニー・Jrって似てない? ヒゲのせいか。

ナップスターのチャカし方がずいぶんとしつこいが何か恨みでもあるのかな?

●しかし、よく実際の市街地でロケをしてここまで思いきりミニを走らせ、これだけの撮影ができたものだ。凄い、驚く、そして羨ましい。

●全く期待せずちょろっと手をだしたら、思った以上の中味、完成度。これはなかなかの拾いモノだった。