『キャッチ ア ウエーブ』(2006)

●これに映画に関しては何も言う気になれないが・・・・・・。もう大学の自主サークルが学園祭上映用に作ったかのような映画。それ以前にあまりに稚拙なストーリー、脚本。手あかにまみれたような、今まで数多く使われてきたようなエピソードだらけ。なんら独創性も創造性もオリジナルティーも感じない子供のお芝居のような映画。

「お父さんが海外勤務で、呼ばれていて、来月からアメリカに行くことになったの」・・・こういうストーリーは「波の数だけ抱きしめて」を筆頭にして、テレビの恋愛ドラマでも、もう飽きるほど使われてきたパターン。もうその手のストーリーは"またかよ"と思うほど使い古され、手垢がべたべたなのに、また使うとは・・・男女の別れの理由としては、使いやすい設定なのだろうが、もういい加減にしたらと言いたくなる。何かを作る人間ならこんな使い古されてミエミエの話は絶対に自分は使わないというくらいの気概があるべきじゃないだろうかと思うのだがなぁ。

●映像はきらきらしているが、やはり夏の空気感はない。海も空もカラーバランス、彩度を調整したパステル画のごとき色合い。鮮やかで綺麗にはなっているが、これは海の色ではない。それでもキレイ!と思わせれば勝ちなんだろう? それが本当の色ではないとしても。

江ノ電から観る湘南の浜辺がこの位青かったいいのにと思ってしまう。

●役者も大根ぞろい、竹中もボードには乗れないし、個性がまるで生かせていない。

加藤ローサは明るくていいが、もうちょっとお色気シーンがあってもいい。

●こんな酷い内容でも映画が作られていたんだと思えば、映画製作を目指す人の励みになるか? いや、落胆になるか?

●夏映画を選んで見続けているけれど、これはやはり大失敗。

●何かを語るほどの作品ではないので、もうこれまで。

●早送りしながら観ても内容は分かるので、その意味では物凄い映画かも?  なんてね?