『真夜中の弥次さん喜多さん』

宮藤官九郎監督第一作。

●これはホモ映画か?

●結局のところ、ドタバタ舞台演劇の流れでしかない。舞台的な空間の制約は取り払われているのだが、次々に脈絡の無い話を繋げていく手法はドタバタ演劇そのもの。ストーリーなどといいうものが存在しない。あれこれ次から次へと思いつきのドタバタを連続させているだけである。これが映画というのなら愚である。これ程話が展開しない映画も希有である。

●あまりの話のなさに飽き飽きしてしまった。10分も観ると辛くなってくる。苦痛に耐えて1時間までは観た。だがそれでもうオシマイ。残りは早送りしながら観た・・・溜息である。こんな映画に2時間という自分の時間を使う気にはなれなかった。

●やはり演劇から抜けきれない映画。その点松尾スズキは別格。「恋の門」は演劇ではなく、映画になっていた。

●歌舞伎役者の映画出演が続いているが中村七之助はこんな映画に出てしまったことでババを引いたことになるだろう。こんな役をやってしまって歌舞伎役者が可哀想にも思える。というか歌舞伎役者のなんたるかを汚してしまっているのではないだろうか?

●「少年メリケンサック」の公開が近いが、クドカン第二作はどうなることか? 宮崎あおいを使って注目は集め、そこそこ集客も出来そうだが、筋を聞くと・・・・さてはて。