『舞妓 Haaaan!!!』

●公開当時は劇場での予告編もガンガンに流れていたし、PRも相当だった。宮藤官九郎脚本というだけで、製作会社も、配給元も人を呼ぼう、金を稼ごうと必死だったのだろう。しかし、ホントにどうしょうもない一作であった。

●「当代の人気脚本家宮藤官九郎が書き卸した舞子と野球拳とオカシナ男の話」なるほど、こう聞けば面白そうだと思う。大いに笑えそうだと思う。しかし、脚本はといえば、まるで頭に浮かんだ話しを書きなぐったかのごとく、まるで浅はか。全然煮詰まっていない。阿部サダオのハイテンションの怪演以外に面白い部分などどこにもない。

クドカン作品は他のを見ているわけではないので、あれこれ比較は出来ないのだが、この映画を見て判断するのなら、なんらセンスも、才能も感じない。ドタバタのギャグ芝居を見せてもらってる方が笑えただろうし、その方が話しにあっていただろう。この脚本、映画的じゃないのだ、やはり舞台でやるギャグ芝居のノリなのだ。

●ということで、こんなくだらない話しで2時間もの時間をだらだらと続けるこの映画は、邦画の中でも最低ランク、なんの価値も感じない、見終ったら後悔して、ソフトも記憶もごみ箱にポイと捨てるのがいい一作である。