『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)
●自衛隊のバックアップも相当なもの。戦車からミサイル砲撃の映像までいろいろと使われていてなかなか。市街地を戦車が走る映像とかはどうやって撮影したのだろう?と思ってしまうが。
●ヒロインの水野美紀はちょっと古典的な顔の作り。レギオンという聖書の言葉を怪獣に使ったのは面白い。レギオン=多数の者 脚本家が色々と勉強してるなぁ。
●ただし、怪獣としてのレギオンの造形はちょっといただけない、この怪獣のデザインはどうも子供向け。
●ガメラの顔は全作よりかなり凶暴になり、手や体、足なども凶暴な感じが強調されている。ガメラのデザインはいいのだけれど。
●1に続いて自衛隊がガメラを攻撃するというくだりがあるが、どうもこれが無理矢理こじつけている感じがありあまり説得力がない。これだけ人間を守って怪獣を攻撃してるのに・・・ガメラが敵側ではないということはあからさまなのだけれど。この葛藤を入れたかったのかもしれないけれどちょっといただけない。
●最後に腹がカァっと開いて究極の火炎を噴き出すというのも、あまりに子供じみているか。これじゃあロボットだ。
●それでも映像の質は一年の間に相当上がっているし、見応えアリ。
●残虐なシーンは1よりは相当少なくなっている。札幌や仙台などの市街をリアルに再現して怪獣とのバトルを行っているのもいい。ご当地映画というのがこのごろでは流行りだが、考えてみるとこの平成ガメラ・シリーズ辺りからこういうご当地の利用が始まったのかも?
●エンディングのウルフルズはやはり極度のミスマッチである。
●せっかく良いシリーズを作っているのに、1,2ととんでもなエンディング曲を入れてしまったため最後にしらけてしまう。まあこれは3で大幅に解消されるわけだけれど。