『オープン・ウォーター』 

●超低予算で作られながらも大ヒット、大評判の映画。たしかに、これはアイディアの勝利であろう。

●実際にダイビングをしたり、海洋レジャーで沖に出たり、または登山で周りにだれも居ないような場所に入ったリ、そういうことをした経験があるならば、この映画で観る状況は恐怖の塊である。

●もし仮に自分がそういう状況に陥ったら・・・そう思うと足下から震えが這い上がってくる感じだ。

●こういうホラーだとか、恐怖物には必ず、全然怖くもなんとも無かったというような人も居るようだが、この映画にもやはりそういう感想を書いている人がいる。だが、それはやはり体験の差であろう。こんな状況にもし自分が置かれ、サメに食い殺されるという最悪な最後を想起し、死んでも誰にもそのことは伝わらず、誰にも知られず、自分の存在はこの世から消えてしまう。自分が生きてきた何十年かの人生も全て何の意味もなく、なんの跡形もなく、こんな悲惨な形で消滅してしまう。そんなことを考えたら、もう死ぬ前に絶望してしまう。

●そういった状況をイメージ出来る人ならば、この映画の恐怖は甚だしい、

●繰り返し観るほどの勇気はない。それほど恐怖を心の底から感じた映画である。